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ゆうがお いわき昔野菜図譜 | いわき市役所

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Academic year: 2018

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淡色 野菜

●永崎川畑地区

 ユウガオはウリ科ユウガオ属で、夏の夕方に開花し、朝にはしぼ むことから「ユウガオ」と名付けられたといわれています。

 永崎でユウガオ栽培が始まったのは、明治から大正時代初期とみ られ、永崎の方々が栃木方面へ出かけた際にかんぴょう作りを知り、 その作業が夏の朝飯前の磯稼ぎ(磯辺付近の早朝農作業)として最適だ ろうと考え、種子を持ち帰り、隣組間で種を分け合いながら栽培が広 まったと語り継がれています。

 現在栽培しているのは永崎川畑地区の5軒ほどとなり、かんぴょ うの自家消費のため、代々受け継いだユウガオを数本栽培している 程度となってしまいました。

ユウガオ

かんぴょう作りに適しているといわれる収穫時期を 迎えたユウガオは、直径約30cm

8 月上旬(収穫期)のユウガオ畑の様子

主な産地

生産の歴史的由来

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特  徴

 肥沃で水はけの良い土壌に適しているので、本畑は堆肥・石灰 を施した後、深く耕し半月ほど寝かせます。つるの長さが20m にもなり、各節から側枝(そくし)を伸ばすので、それに見合っ た平畝を作ります。

 種蒔きは、種を一昼夜水に浸し、3月の彼岸明けに育苗ポット に2~3粒ずつ蒔き、5月末に定植します。定植後の管理は、親 づるを8節で摘芯し、子づると孫づるは摘芯しないで伸ばし着果 させます。

 追肥は、子づるの成長に合わせて3回行います。同心円状に1尺

(約30cm)ぐらいの溝を切り、野菜配合肥料を施し、土を被せた後 にワラを敷きます。3度目の追肥をもって全面がワラで覆われます。  収穫は8月上旬。果重は5~7㎏(バスケットボールサイズ位) のものが最適であり、天候に恵まれた年は、1 本に10~20個 のユウガオが孫づるに着果します。最初の頃に成る果実から形の 良いものを選び、そのまま大きく育てて種用にします。種用はつ るの太さ1. 5cm、重さ20kg になることもあります。

 採種は、大きく成熟したユウガオを鏨(たがね)などで割り、 中の種子を取り出します。種子を水桶に入れてワタやヌメリ、浮 いた未熟種子を取り除き、天日干しして水気をとった後、ネット に入れて吊るしながら、2~3日陰干しします。

 採種した種はビニール袋に入れ、空気を抜いて缶や密閉できる 箱に入れ保管します。かんぴょうは、しばらくすると黄変してき ますが、水に浸して塩を混ぜて手で揉むと、再び白くしんなりと なります。

代表的な栽培方法

 ユウガオの生育は極めて旺盛で、つるの長さは20mにもなり ます。お盆前に直径30cm 前後のものを収穫し、果肉を専用の手 カンナで細長く削り、天日干しをしたものが「かんぴょう」とな ります。全国的には、かんぴょう巻きなど、巻き寿司の具、ちら し寿司の具、煮物や揚げ巾着の結びに用いるのが一般的な用途で すが、地元ではかんぴょう作りの際に出るワタの部分を味噌汁の 具にしたり、ひき肉と炒めてあんかけ料理にしたりと、昔からさ まざまな料理の食材として利用されてきました。

 永崎地区のかんぴょう作りは、現在かんぴょうの名産地である 栃木県のような機械削り作業とは大きく異なり、ユウガオを包丁 で輪切りにした後、手作業で均等の厚さに内側から削り 2 日間天 日干しします。この重労働で手間ひまをかけた手作業には苦労も 多く、次第に生産者も少なくなってしまったのではないかと考え られています。

ユウガオの採種

ユウガオの下部面を鏨(たがね)で割る

ユウガオの内部の様子

ワタごと取り出し、ワタから種子をとる

水でヌメリを取り、浮いた未熟種子を取り除く

重ならないよう広げて天日干しし、表面が乾 いたらネットに入れて2〜3日陰干しする

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か ん ぴ ょ う

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ゴザの大きさに合わせてかんぴょう を切りそろえる

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内側の輪に手カンナを握るようしっか り当て、反対の手でユウガオを回転さ せて、途切れないよう剥いていく

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かんぴょう剥き用の手カンナ。親指の 付け根から人差し指の第一関節でしっ かり握れるサイズで、刃の幅は3.5cm

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在来作物と伝統・食・文化

かんぴょう

直径30cmほどの大きさのユウガ オを早朝に収穫する

1 代々受け継ぐ大きな包丁で、かんぴょ

う削り専用の手カンナの幅(3.5cm) に合わせて均等に輪切りにする

2 まな板に刃先を突き刺し、ユウガオを

回転させながら中心部にあるワタを 丸く切り抜く

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手カンナで外皮を剥く。かんぴょう 剥き用の手カンナより一回り大きめ のものを使用する

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剥いたかんぴょうを、重ならないよう に竹竿に吊るす。大敵の雨から守るた め、夕方まで目が離せない

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ユウガオの上部はワタの部分も小さ いので、大きめの空き缶でくり抜く

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17  かんぴょう干しは2日間にわたる作業となります。

 1日目はかんぴょうを剥き竹竿に干しますが、栃木とは違い

水にさらさないため糖分が残ることから、干し始めるとかんぴょう同士がくっついてしまいます。 よって、常に目を配りながらこれを細い竹の棒ではがしていく必要があり、夕陽が沈み、露で 湿ってくる頃まで干し続けます。

 2 日目はゴザの上でひっくり返しながら両面を天日で乾かして完成です。2 日間で乾燥でき れば白いかんぴょうになりますが、この工程が雨などのために 3 日以上もかかったものは茶色 くなってしまいます。

参照

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